術後の痛み・しびれが続く方へ

― 術後疼痛症候群(CPSP)・術後神経痛とは ―

手術は成功したと言われたのに、

  • 手術した場所がいつまでも痛い
  • ピリピリ・ジンジンとしたしびれが残っている
  • 傷は治っているのに違和感が消えない
  • 患部以外にも痛みや違和感が拡がってきた
  • 「そのうち良くなる」と言われたが、何か月も変わらない

このようなお悩みを抱えて、当院には多くの方が来院されています。

こうした状態は
「術後疼痛症候群(じゅつごとうつうしょうこうぐん)」
「術後神経痛」 などと呼ばれ、
手術後に長く続く痛み・しびれ・異常感覚を指します。


術後疼痛症候群とは?

一般的に、

✔ 手術から3か月以上たっても続く痛み
✔ 傷や炎症が治っているのに残る症状
✔ 他の病気では説明できないもの

このような状態を**術後疼痛症候群(CPSP: Chronic Post-Surgical Pain)**と呼びます。

必ずしも強い痛みだけでなく、

  • ジンジンする
  • ピリピリする
  • 砂利を踏むような感覚
  • 焼けるような感じ
  • 触ると違和感が強い

といった神経由来の感覚異常として現れることも多いのが特徴です。


よくある症状

術後の状態は人によってさまざまですが、よく見られるのは:

  • 🔹 傷の周囲やその奥が痛む
  • 🔹 しびれ・感覚が鈍い、逆に過敏
  • 🔹 天候や疲労で悪化する
  • 🔹 夜や安静時に強く感じる
  • 🔹 服が触れるだけで不快
  • 🔹 動かすと突っ張る・引きつる感じ

「病院では治っていると言われるけど…」
「本当は神経などを傷つけてしまったのでは…」
「自分が気にしすぎているのかな…」
という不安やストレスも重なり、
心身ともにつらい状態になる方も少なくありません。


どんな手術のあとに多い?

比較的多くご相談を受けるのは、

  • ✔ ヘルニア・脊柱管狭窄症など脊椎手術後
  • ✔ 人工関節・骨折など整形外科手術後
  • ✔ 乳がん・開腹・腹腔鏡など胸腹部手術後
  • ✔ 帝王切開・婦人科手術後
  • ✔ 歯科・口腔外科手術後
  • ✔ 放射線治療後

などです。


病院での一般的な対応

医療機関では、

  • ✔ 鎮痛薬・消炎鎮痛薬
  • ✔ 神経障害性疼痛の薬(リリカ・タリージェ等)
  • ✔ ブロック注射
  • ✔ リハビリ
  • ✔ 漢方薬

などが行われることがあります。

ただし、

  • 薬が効きにくい
  • 副作用がつらい
  • 「様子を見ましょう」と言われ続けている
  • 心療内科に回されてしまう

という方も少なくありません。


なぜ痛みやしびれが残るのか?

術後に症状が長引く背景には、いくつかの要因があります。

① 神経への刺激・損傷

手術の際に、

  • 神経を引っ張る
  • 圧迫される
  • 周囲の組織と神経や血管の癒着する

ことで、
神経が過敏な状態のまま残ったり
刺激を受け続けてしまうことがあります。

② 傷は治っても「神経の回復」は別

皮膚や筋肉は治っていても、
神経の回復は時間がかかる、あるいは過敏さが残ることもあります。

③ 脳が「痛みを記憶」している状態

強い痛みが続いたあと、
脳や神経系が過敏モードのまま固定されてしまうこともあります。

④ 自律神経の緊張・血流の悪化

術後の体力低下や筋肉の緊張、ストレス、睡眠不足などにより、
必要な血流や回復力が落ちているケースも多く見られます。


当院の考え方|遠絡療法によるアプローチ

当院では、
「痛い場所=原因の場所」とは限らないと考えています。

術後の痛み・しびれに対しては、

  • 🔹 手術部位と関連する神経の流れ
  • 🔹 離れた部位との反射・経絡のつながり
  • 🔹 全身のバランス・循環の状態
  • 🔹 脳やせき髄の中枢神経と自律神経
  • 🔹 回復を妨げている緊張ポイント

を丁寧に評価します。

遠絡療法では、
症状のある場所から離れたポイントにやさしくアプローチし、
神経の興奮や滞りを整えることで、

「気づいたら楽になっている」
「触っても嫌な感じが減った」

という変化を目指します。
効果には個人差がありますが、
数回ではっきりとした改善が得られることも少なくありません。

症状が強いうちは強く揉んだり、無理に動かすことはせず、
術後のデリケートな状態に配慮した施術を行い、
徐々に運動療法も併せて身体機能の回復も促していきます。


ご自宅でできるセルフケア・注意点

術後症状がある方は、「治そう」と頑張りすぎないことも大切です。

🌿 気をつけたいポイント

  • 🔸 痛い場所を強く揉まない・叩かない
  • 🔸 冷やしすぎない(必要に応じて温める)
  • 🔸 同じ姿勢を長く続けない
  • 🔸 無理なリハビリをしない
  • 🔸 睡眠と休養をしっかりとる

🌿 心のケアや考え方も大切

  • 「このまま治らないのでは」という不安
  • 痛みに意識が向き続ける状態

これ自体が神経の過敏さを強めることもあります。
少しでも安心できる時間を増やすことが回復の助けになります。


このような方はご相談ください

  • ✔ 術後3か月以上たっても痛み・しびれが続く
  • ✔ 検査では異常がないと言われた
  • ✔ 薬だけに頼らず、別の方法も探したい
  • ✔ 自覚的には神経が傷ついているように感じる
  • ✔ 「仕方ない」と言われて納得できない
  • ✔ あまり気にせずに生活できるようになりたい

術後の症状は、ひとりで我慢したり諦める必要はありません。


最後に

術後の痛みやしびれは、

「手術したのだから仕方ない」
「もう治らないかもしれない」

と、ひとりで抱え込まれがちです。

しかし実際には、
神経や体の回復を手助けすることで改善する可能性は少なくありません

当院では、
お一人おひとりの経過と状態を大切にしながら、
無理のない改善の道を一緒に探していきます。


この記事の要点

検査では異常がないと言われたのに、
痛みやしびれ、違和感が続く場合、
体のどこかが壊れているというより、
「神経の感じ方そのもの」が過敏になっていることがあります。

こうした状態を理解する考え方のひとつが、
中枢性感作症候群(CSS)です。

CSSは診断名というより、
慢性痛や原因不明症状に共通してみられる
神経系の反応パターンを説明する概念です。

中枢性感作症候群(CSS)とは?
原因不明の痛み・しびれ・異常感覚との向き合い方

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